門出

 叔父の門出の式(前夜)に行ってきました。享年70歳。今まで殆ど病気と聞いたことがない健康な人でした。この風は強いですね。色々な事を後押しする。

 私は本家の長女として生まれたので、父の弟達が実家に居る時期と重なって幼年時代を過ごしました。特に、この叔父は私が幼稚園の頃まで実家に居たので私は叔父を「お兄ちゃん」と呼び、本当によく一緒に遊んで貰いました。内孫、外孫含めて私が初孫だったので、叔父を「お兄ちゃん」と呼ぶのは私だけでした。

 今日、叔父の奥様と話をして気が付いたのですが、叔父が奥様と知り合う前から私は叔父を知っていた(記憶はないかもしれませんが(笑))わけで、本家の孫というのはそういうものか、と不思議な気持ちでした。大人達に囲まれた私は幼少時代からよく喋る(早口、多分生意気(苦笑))子に育ちました。廻りの同居家族達のお陰でしょうね。

 叔父は結婚を機に「しんや」(分家?)として実家から5分ほどの場所に住んでいたので、経をあげてくださるのも馴染みのおっさま(と多分ご子息)で、なんだか不思議な気分でした。私は実家に帰るのも、しんやの人達に会うのも久方ぶりでしたが、従弟妹衆が勢ぞろいして、この時期に引き逢わせの機会を貰った気がしました。また、叔父もきっと来ていた気がします(笑)。気配を何となく感じました。明るい氣だったので佳かった。よく「四十九日」と言いますが、意味のある時間なのだなぁと感じました。

 訃報を聞いたときは仕事にいかに支障なく(ただいま公演制作・予算編成・年度末予算執行の時期なので)早退して実家に行くか段取りを考えるばかりでしたが、ふと気が付いて長等商店街の「茶菓 山川」さんにお供えのお菓子をお願いして包んでいただきました。今、叔父の枕元にあります。叔父の娘さん(もしくは奥様か息子さん)が供えられたお酒とともに。きっと今夜食べててくれていることと思います。 

 静かに更ける夜が温かく安らかなものでありますように。

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