ミモザの日

昨日3月8日はミモザの日だったそうですね。近所の花屋でもそれに合わせてミモザを用意したようで、今日通り掛かりに1本買い求めました。珍しく麦も出ていたので、薦められてそちらも。テーブルの上に飾っておりますが、目の前に黄色い可愛らしい花があるのはよいものですね。パソコンを打ちながら、ふと目線を横にやると春の花に心が和みます。

私は今までミモザをあまり意識せずに来ました。今回初めて花を見知ったほど(笑)。詩句の中には山ほど出てくるのに。文化的に馴染みのないものは、何かきっかけがないと調べたりしないものかもしれませんね(笑)。関わる舞台作品に出てきたら必ず調べたことでしょうに。

唯一のミモザの記憶は小学生の頃です。当時、フランス料理研究家の今田美奈子先生が子供向けに小学館から『やさしいフランス料理(だったかしら?)』という全4巻の本を執筆しておられて、その中でフランスの文化としてのミモザと、そのミモザを使ったケーキをご紹介なさっていました。確かミモザは砂糖漬けだった気がします。そのお陰で『可憐な小さな花』程度の印象は持てています。

今田美奈子先生は、当時親が購読させてくれていた小学館の『小学6年生』に、お菓子作りの記事を連載されていました。私はその記事が好きで、切り抜いて冊子にして、それを見ながら自分でよくお菓子を作っていました。高校生の頃までその冊子を使っていた記憶があります。社会人になっても実家に居た頃は、確かそこに載っているクッキーを作ってプレゼントしていたんじゃないかしら。今でも実家の私の本棚には冊子が残っていると思います(笑)。「三つ子の魂百まで」とは言い得て妙です(笑)。

この今田美奈子先生からの影響は子供なりに大きく、まずテーブルマナーに興味を持ちました。当時、地元小牧市の図書館が『移動図書館あおぞら号』というサービスを行っており、図書館の本を本棚付の車『あおぞら号』に積んで、月に2回市内各所を廻り貸出しをしてくれていました。『やさしいフランス料理』が全巻欲しかったものの、親には1冊しか買ってあげないと言われて、残り3巻を繰り返し借りて、何度も読み込みました。テーブルマナーから、ブルターニュ風オムレツの作り方、チーズのこと、カトルカールやタルトタタンという伝統的なお菓子のこと、春の魚のチョコレートなど季節にちなんだお菓子についての風習、などなど。小学生の時に得た知識は今も私の中にしっかりと残っています。

昨今、フランス料理も作られる近所の料理人から今田美奈子先生が料理界の大家と伺って、子供の頃に著書に触れる機会を持てて幸せだったと思います。

特に「食」は人の生活にとどまらず、風習や文化にとても密接に繋がっているので、それを通して外国の文化に触れられたことに感謝しています。

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